「保活」と聞くと世の男性は「ニュースで待機児童問題はよく聞くけど、保活で何をするのかはいまいちよく分かんない」という人が多いのではないでしょうか。
実際「保活 夫」と検索してみても、「夫が協力してくれない」「旦那が何もしない」という女性側の意見がたくさん出てきます。
女性が感じる夫への不満
「夫に保活の話をしても、他人事でちゃんと話を聞いてくれない」
「市役所からもらった保育園の資料を読んでくれない」
「そもそも保活に無関心でやる気も感じられない」
おそらく夫は「そこまで騒ぎ立てなくても大丈夫だろう」「妻が何とかしてくれるだろう」と考えているのかもしれません。
ま、僕も男性だから夫側の気持ちは分かりますよ。
仕事で疲れて帰って来て「あそこの保育園は感じが悪いからあーだこーだ」と言われたら、「どこでもいいから好きに入れたらええやん!」ってなりますもん。
でもね……
保活は自分とは関係のない話と思っていたら大間違い。
保育園選びは男性自身にも大きくかかわってくる重要問題です!
ちゃんと協力しておかないと、後々自分の首を絞めることになりますよ。
実際に僕が保活をやってみて感じたことを、男性側・父親側の視点で書いてみようと思います。
市役所の話を聞いて複雑さにびっくりする
まず、うちの家庭環境からお話します。
僕は自営業で妻は会社員の共働き世帯。子供は第一子で、妻は育休明けに復職予定でした。
僕の収入が不安定な部分もあるので、どちらかというと僕の方が保育園に預けることには積極的でした。
そんなわけで、最初に市役所に話を聞きに行ったのは僕の方。出生届を出したついでに保育課の窓口に立ち寄り、説明を聞きました。
1時間ほど説明を受けたのですが、話を聞いてその複雑さにびっくりします。
「えっ? 保育園に入るのってこんなに複雑なの!?」
認可と認可外の違い、保育園と幼稚園の違い、点数制、何歳児クラスから入るか、などなど……。
点数制については待機児童になったとき、兄弟ができたときなど、状況によって自分たちの持ち点も変わってきます。
あまりにも考えることが多くていろいろな選択肢があるから、とても1回では把握しきれないのです。
当然ながら、家に帰って妻に説明しようとしてもうまく伝えられません。
……我ながら自分のプレゼン能力の低さにうんざりします……。
いや、これを伝えるには相当なプレゼンスキルがないと無理っしょ……。
なので、とりあえず概要だけを伝えて、後日改めて二人で市役所に聞きに行くことにしました(2回も説明してくれた市役所の職員さん、ありがとう!)。
逆の立場だったら、妻が夫に伝えようとしてもきっとうまくいかないんでしょうね。こういうところからお互いの不満が生まれてくるんだろうな……。
不満を訴える妻側の気持ちがちょっと分かりました。
どちらももどかしい思いになるだけだだから、市役所の説明は絶対二人で聞きに行った方がいいと思います!
実はうちの周りは激戦区だった
話を聞いたところ、うちの周りはかなりの激戦区でした。
市内での待機児童数は減ってきているものの、場所によっては激戦区の地区があるんですよね。
年度の途中で入園するのはまず不可能。4月入園でも1歳児クラスは0歳児クラスの持ち上がりでほぼ埋まるため、1歳からの入園は倍率が高くなるとのことでした。
こうなると、いろんな選択肢が出てくるんですよ。
- 0歳児から入園して確実に枠を確保する
- 0歳児クラスに応募して待機状態にしたうえで1歳児クラスを狙う
- 0歳の間は認可外に預けて1歳児クラスを狙う
- 3歳まで家で見て3歳から幼稚園に預ける
1は確実に希望の園に入れる反面、保育料負担が大きかったり、早くから母親から離れるデメリットがあります。
2は保育園に入れない可能性が出てくるし、3は認可外の保育料負担が大きくなるケースもあります。4だと3歳までの間誰が見るの?って話。
それぞれにメリット・デメリットがあり、いろんな要素を複合的に考えなくちゃならないんです。
最終的にうちは1の「0歳児クラスに入れること」を選びました。
保育料や園への通いやすさ、受かる倍率、自分たちで面倒を見る労力など、さまざまな面を総合的に考えて判断しました。
何が正解というわけではありません。
でも男性陣に言いたいのは、こんなややこしい問題を妻一人にまかせっきりにするのっておかしくないですか?ってこと。
もし保育園に入れなかったら誰が見るの? 保育料や家計のこと考えてる? 収入が減って労力だけが増えても文句言えないよ?
保育園見学してさらに現実を知る
僕は保育園見学も一緒に行きました。なんせ時間の都合だけはつけやすい自営業なもんで、夫婦で4つの園を見て回りました。
現実的にはサラリーマンの父親が参加するのは難しいでしょう。認可保育所は日曜が休みですからね。
実際、他の見学者はお母さんだけで来ている人がほとんどでした。
でも、保育園見学はできるだけお父さんも参加した方がいいと思います。
というのも、保育園によってシステムや雰囲気が全然違うからです。
たとえば登園のルールについても融通がきく園もあれば、遅れるときはきっちり連絡が必要な園もあります。
登園中に熱が出たときの対応も、すぐに呼び出しが来る園もあれば、ある程度は見ていてくれる園などさまざまです。
行事が多いか少ないかも重要なポイント。
ある園では毎月のようにイベントがあって、「イベント用のグッズを親御さんに作ってもらったり、準備を手伝ってもらったりしてます」と言ってましたが……
毎日働いて忙しいのに、そんなことできるかー!!
実際、園児の顔を見ても雰囲気が良いか悪いかは分かります。
保育士さんの対応が良かった園は子供たちの顔も生き生きしていましたが、イマイチだった園では園児の顔がどんより暗く見えました。
生き生きしてた園には「うちの子もここに入れたい!」と思いましたが、どんよりしてた園には「ここには入れたくないなぁ」と夫婦そろって意見が一致しました。
ちなみに受かったのは第二希望で、生き生きとどんよりの真ん中ぐらいの園です。
僕たちは4つの保育園を見学しましたが、こういったポイントはそれぞれの園で異なってました。
特に公立と私立ではだいぶ差を感じました。
保育園見学ではこういうところを見ておいた方がいいでしょう。
保育園見学のポイント
- 送り迎えしやすい場所か
- 車で行けるか
- 登園時間・降園時間のルール
- 毎日準備する物
- 熱が出たときのルール
- 行事の多さ(遠足・お泊り保育など)
- 子育ての方針
- 保育士さんの雰囲気
保育園見学はとにかく実際に見て、聞いて、をしないと分からないです。
通い出してから不満なことがあっても、後から転園するのは難しいですからね。
「ここの保育園、朝の準備が多くて大変なんだけど…」と言ってもどうしようもありません。
見てもない夫が後から口だけ出しても遅いんです。
なので、夫もできるだけ保育園見学に参加した方がいいです。
いざ行ってみると、知らなかった世界が見えて結構楽しいですよ。
(ちなみに保育士さんは若くてかわいい人が多いです)
保活は夫自身にもかかわる問題
まぁ、保活という理由で会社を休むのは気が引けるでしょうけどね。
父兄参観や運動会なら休みやすいですが、「保育園見学で休むのはちょっと……」と思う人も多いでしょう。
できれば「保育園見学に行くから休みまーす」と大っぴらに言える世の中になればいいんですけどねぇ。
でも、保活は妻任せにしていい問題ではありません。
だって、小学校入学までの6年間は夫自身も保育園に関わることになるんですから。
お迎えに行ったり、熱が出て引き取ったり、行事に参加したり……。
6年間快適に過ごせるか、しんどい毎日になるかは、自分自身がどれだけ保活に関わったかにかかっています。
保活は他人事ではなく自分事なんです。
何もしてないのに口だけ出す夫はカッコ悪いですよ。
男性は自分のためにも、主体的に保活に関わることをおすすめします。